尊ぶ気持ちや先祖への感謝も育むお墓参り

墓地という場所は昔から死者の穢れがあると考えられてきたことから、古い時代は幼い子供を、積極的には連れてはいきませんでした。赤ちゃんやまだまだ成長過程の小さい、純粋無垢な子供をお墓参りに連れて行ったら、悪い霊が憑依してしまうと考えられていたためです。悪霊がついてしまうことで、力も弱い子供は体調を崩す事を心配されていました。日本でも昔はこうした考えでしたが、中国などはお墓参りを、3歳に満たない子供にはさせない風習もあるくらいです。これらは情報も乏しく真実を知るすべもあまりなかった昔のことであり、現代の日本のお墓参りは古い時代の考えとは変わりました。大人だけではなく家族の一員として、子供も一緒にお墓参りに行く家庭がほとんどです。小さな子供時代から親と一緒にお墓参りに行くことで、ご先祖様への感謝の気持ちを自然に育むことにもなります。お墓参りにも作法があり、掃除をしてお線香をあげてお花を供えて、墓石の前で合掌をすることで、冠婚葬祭のマナーも無理なく身につくのも利点です。